創設140年余、高い格式
英国の夏を彩る2大スポーツイベントが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)により中止となった。6月に開幕予定だったテニスのウィンブルドン選手権と、7月開催が予定されていた男子ゴルフの全英オープン選手権。テニスの四大大会、ゴルフのメジャー大会でそれぞれ最古の歴史を持ち、中止は第2次世界大戦があった1945年以来となる。テニスの全仏オープンやゴルフのマスターズ・トーナメントなど他のビッグ大会のように「延期」ではなかったのはなぜか。その背景には、似たような事情があった。(時事通信ロンドン特派員 長谷部良太)
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ウィンブルドン選手権を主催するオールイングランド・クラブ発刊の「ウィンブルドンの概要」によると、第1回大会は1877年7月9日から行われた。22人がエントリーした男子シングルス決勝は地元出身の選手同士が争い、スペンサー・ゴアがウィリアム・マーシャルを破って優勝。7月19日の決勝は「じめじめとした午後に200人ほどの観衆が集まった」との描写が残っている。
大会創設から140年余り。戦渦による中断を乗り越え、現在に至るまで多くのドラマの舞台となった。今では当日券の入手は困難を極め、数日前から徹夜で列をつくるファンもいるほど。昨年の男子シングルス決勝はノバク・ジョコビッチ(セルビア)がロジャー・フェデラー(スイス)と対戦。決勝では大会史上最長となる4時間57分の死闘の末にジョコビッチが競り勝ち、コートの芝を口に含んだ場面は記憶に新しい。公共放送BBCでは約1000万人がこの試合を視聴し、昨年は13日間で約50万人が来場した。
ウエアの規定は「ほぼ完全に白」。オフホワイトやクリーム色も不可で、汗をかいた際に透けて見える可能性のある下着の色さえも「完全に白でなければならない」と厳格だ。他にも独特のルールは多く、ウィンブルドンが最も格式高い大会と言われる理由になっている。
芝コートと日照時間
今季の四大大会はまず、5月開幕予定だった全仏オープンが9月開幕に延期された。他のツアー大会との調整が必要とはいえ、日程面ではウィンブルドンが全仏の後に移ることは可能だった。だが、結局は中止に。オールイングランド・クラブのイアン・ヒューイット会長は、「全てのシナリオを慎重に検討した結果、ウィンブルドンの資源を地域や社会のために活用するのが正しい判断だと信じている」と理由を説明した。
欧州各地ではサッカースタジアムが一時的に医療機関に開放されるなど、深刻化する新型コロナの問題に一丸で対応している。ウィンブルドンも社会の流れに乗っていく必要性を考慮し、その準備を重視したようだ。
中止を発表した際の声明文に記載はなかったが、四大大会で唯一の芝コートという特徴も一因だった。芝の生育時期は限られ、男女のツアーも6~7月しか大会が組まれていない。秋以降の開催だと芝質が低下し、プレーへの悪影響は必至。さらに英国は夏以外だと日照時間が短く、センターコートなど照明設備があるコート以外の競技時間は限定され、大会進行に問題が生じる恐れがあった。
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April 19, 2020 at 01:46PM
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