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「試合をして終えたかった」球児、夢絶たれた夏 夏の甲子園中止(産経新聞) - Yahoo!ニュース

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、日本高野連は20日、8月10日から開催される予定だった全国選手権大会の中止を発表した。春の選抜に続き“甲子園”への夢が絶たれた球児たち。3年生は地方大会で戦うこともなくグラウンドを去ることになる。「最後に試合をしたかった…」。仲間とともに積み重ねてきた努力の成果を発揮する場が奪われた無念さがあふれた。

【表】通常開催できなかった高校野球大会

 ■気丈に前を向く

 「今までやってきたことは間違いではない。これも運命。受け入れて大きく成長していくはずです」

 昨夏、岡山県代表として甲子園に出場した岡山学芸館(岡山市)の野球部はこの日、高野連による中止決定を受け、オンラインミーティングを実施。モニターに映る選手たちの顔を見つめた佐藤貴博監督は、3年生に「今日だけは泣いてもいい」とも呼びかけた。

 そんな言葉に目をうるませる選手の姿も。ミーティング終了後、オンラインで取材に応じた竹下夏葵(なつき)主将は「甲子園はなくなったが自分たちの野球人生は続いていく。人生の糧にできるよう、悔しさ、むなしさを生かせるようにできたらと思う」と気丈に答えた。

 春のセンバツ出場が決まっていた鳥取城北(鳥取市)は山木博之監督と吉田貫汰(かんた)主将が取材に応じた。「絶対日本一を取るという気持ちでやってきた。残念」。吉田主将は、涙をこぼしながら「人として学んだことは社会に出てもつながる。それを生かしていきたい」と前を向いた。

 ■「野球を続けたい」

 甲子園のグラウンドに立てる学校はほんの一握り。それでも、球児たちは重ねてきた努力の証しをグラウンドにぶつけていく。その場が、なくなった。

 「地方大会はあると信じていたので…。最後の試合もないまま引退が決まり、悔しさがこみあげてきた」

 大阪府立高の野球部で主将を務める男子生徒(18)も、やるせない思いをこう語った。

 チームは3月末から全体練習ができない状況が続いていた。自主練習では練習場所の確保も難しい。それでもユニホームで戦う日が来ることを信じ、近所のグラウンドの隅でキャッチボールや素振りなど練習を重ねてきた。チームメートには「夏の大会があるからしっかり準備しよう」と言い続けた。SNSに自主練習の動画を投稿し、仲間と気持ちを盛り上げてきた。

 「最後は試合をして終わりたかった。この思いを、どこにぶつけていいのかわからない」。それでも「この悔しさを胸に進学して大学でも野球を続けたい」と力強く話した。

 ■1試合だけでも

 部活動を支えてきた保護者は子供たちの気持ちをおもんぱかった。

 次男(17)が大阪府立高校の野球部で主将を務めている男性(49)は、試合会場への送迎や、帰宅後の打撃練習に付き合ってきた。「区切りのないままで引退となるのは、あまりにもかわいそうだ」

 長男(17)が奈良県の県立高校野球部に所属する母親(44)は「息子の高校球児としての最後の姿を見ることができないのは残念だ」と話す。高校入学以降、体づくりのため帰宅後にジムに通う息子には弁当のほかにおにぎりを4つ持たせるなど、サポートを惜しまなかった。

 練習ができない状態が続く中、野球を題材にしたドラマを見ていた長男が「野球がやりたいな」とこぼすのを聞いたときには、「やり場のない腹立たしさが募った」という。「1試合でもいいので試合をさせてあげたい」。そう訴えた。

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May 20, 2020 at 07:34PM
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