試合数減っても目標は変わりません! 広島西川龍馬内野手(25)が16日、マツダスタジアムで全体練習に参加し、あらためて20本塁打を目標に掲げた。今季は120試合で当初から23試合減るが、例年なら調子が上がりづらい時期が消失したとプラス思考で臨む。開幕は「3番中堅」でスタメンが濃厚で、「集中力」をテーマに20年シーズンを突き抜ける。

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西川の脳裏に「軌道修正」の文字はなかった。昨季はともに自己最多の138試合出場、16本塁打を記録。飛躍を目指し、オフの契約更改時には「20本塁打」を目標に設定した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で当初の143試合から120試合に減っても「そんなに大して変わらない。23試合だけなので」と目をギラつかせた。

「6・19」をプラスに捉える。自身初の開幕スタメンで始まった昨季序盤は出遅れた。4月終了時点で打率は2割1分7厘にとどまった。本塁打も5月18日阪神戦でようやく1号が出た。例年を引き合いに「僕はいつも春先は悪いので、その部分が削られたと思えば」と前向きだ。20発について「集中力さえ持っていれば達成できる数字だと思っているので」と自信をのぞかせた。

6月2日からの練習試合も右肩上がりに状態を高めてきた。主軸として11試合で打率2割7分8厘、6打点をマーク。開幕延期で練習が続いた中で、打席で構えたバットを昨年よりやや起こすなど試行錯誤を続けた。「自粛期間でいろいろ試したことが試合でできたのは良かった。すんなり入れるかなと思います」と準備は万端整った。

開幕からビジターが4カード続くが、いずれも昨季の西川が好相性を誇った球場だ。球場別打率は試合順に、横浜3割6厘、東京ドーム4割7分7厘、ナゴヤドーム3割1分7厘、神宮2割8分6厘。「ハマスタ(横浜)も東京も嫌なイメージはないです。打席に入るとなんか打てそうな気がします」と笑った。

開幕は「3番中堅」の先発が有力。「もちろん得点圏ならかえすつもり。時にはつないでいった方が良いときもある。状況に応じてやります」。1年間継続したいことついてもはっきり言った。「僕はもう集中力。1、2打席目で仕留められても、3打席目しっかり集中して入られるか」。揺るがない信念を胸に、主軸としてカープ打線をけん引していく。【古財稜明】